犬を飼っていると、嬉しいことや楽しいこと、イライラすることや悲しくなること、いろんな出来事があります。
どれだけ可愛い愛犬でも「やっぱり犬なんて飼うんじゃなかった・・」と後悔してしまうことも、人間なら一度ぐらいはあるかもしれません。
しかし、そのように感じたらダメというわけではないと私は思うのです。
愛犬は飼い主である「人」を成長させてくれますので、そのようなネガティブな感情に見舞われたら、逆に自分自身が成長するチャンスとも言えるわけです。
このページは
・犬の飼育に疲れているので何とか解決したい
・愛犬を手放したい
とお考えの方におすすめです。
コロナ禍でペットの飼育放棄が増えている
一時期の「欲しい」と言う気持ちで購入してはダメ!
コロナ渦では休業要請や活動自粛のため、家で過ごす時間が増えてきました。
このためにペットを飼育して癒しを求めたいと言う方も多かったのでしょう。
また外出するための口実として、犬の散歩を言い訳にしたい方もあったようです。
他にも子供に楽しい思い出を与えたいとか、一人暮らしの寂しさを紛らわせるためなどの理由もあります。
いずれにせよしばらくは犬猫などの売れ行きが好調で、経済的には明るい話題に見えました。
毎日の餌や散歩だけではなく、躾であったり病院通いなど何かと手がかかります。
コロナ渦でも安易にペットを購入した結果、その世話の大変さに気付いたケースは多いかも知れません。
しかも自粛要請も余り厳格ではなくなり大人は出社、子供は学校通いが再開になった結果、ペットの世話をすることができなくなった家庭もあるでしょう。
特に一人暮らしの方で学校や業務が再開した場合には、面倒を見るのはほぼ不可能と予測できそうです。
このような理由でペットの放棄が増え、野放しにされている現状があります。
飼い主が最期の時まで世話をできるかきちんと判断して購入する
コロナ渦で人間も大変な目にあっていますが、自分たちのちょっとした都合でペットの命をもてあそんでしまうのは、決して許容されることではないでしょう。
ペットは飼い主が最期の時まで世話をできるかどうか、きちんと判断して購入しましょう。
日々の世話もそうですが、最期は介護が必要になりますし、2歳3歳の若さで病気・怪我によって莫大な治療費とつきっきりの看病が必要になる場合もあります。
子供が独立した後、夫婦で世話ができるのかや、万が一自身が寝たきりになる可能性なども頭に入れておいた方が良いです。
犬の飼育は人間側が支払うコスト・労力も並ではない
ペットは確かに大きな何かをもたらしてくれますが、その代償として人間側が支払うコスト・労力も並ではありません。
コロナで収入が減り経済的に厳しい、家族の精神状態にも余裕がないと言うのなら、無理に買わないことも大切です。
それでも飼育をはじめてしまい、手放さざるを得なくなったら、できれば最後の責任としてNGO団体などを使い、新しい信頼できる飼い主を探してあげてはいかがでしょう。
犬を飼うのはストレスになる?癒しになる?
飼育が上手でしつけもできるならストレスは少ない
かなり飼育が上手で犬と接するのが好きな方は、ストレスを感じることは少ないと予想します。
犬はきちんとしつけをすると、人間の行動を先読みしたり、意図を汲み取って行動できる個体が少なくありません。
餌の用意をしている間は座って待ってくれる、散歩の時は飼い主を引っ張らずにスムーズに歩いてくれる、と言うように犬が人間に気配りしてくれる環境では、犬が与えてくれる癒し効果の方が遥かに大きいでしょう。
犬の飼育がストレスになるケース
逆に散歩は犬主導で飼主は何時も引っ張られたり、餌の時間は戦争状態だと大変です。
最初の頃はそれでも楽しいと感じるものですが、段々人間も疲れてきますし、犬の方は行動をエスカレートさせます。
餌になると興奮する犬も、早く食べようとして人間を攻撃する場合もあります。
こうなると癒し効果より、ストレスの方が遥かに勝ってくるでしょう。
それでも犬はこう言う生き物だからとか、自由に天真爛漫に育てたいと頑張る人もいますが、やはりイライラしたり時に怒鳴ってしまうことは避けがたいものです。
しつけをしていないと無駄吠えなどでトラブルに発展しかねない
対してキチンとしつけをしていると、叱らなくてもいいですから人間にとっても犬にとっても都合は良いでしょう。
しつけをしていないと他にも無駄吠えや何でも齧ったり食べてしまうリスクもあります。
無駄吠えは飼い主にとっても困りものですが、近所迷惑になってクレームが来るようなトラブルに発展しかねません。
ご近所から怒られてしまい、それでも無駄吠えが止まない場合だと大きなストレスになります。
何でも齧ってしまうタイプは高級品を台無しにしたり、急いでいる時に飼主の持ち物を壊すような場合がしばしばあります。
それだけではなく齧った物を誤飲してしまい、手術が必要になるケースも珍しくはありません。
特に危険なものを食べると命に危険がありますし、布やナイロンを食べてしまい消化管に詰まってしまうことも多いです。
ストレスか癒しかは人の接し方が大きな要素になる
このように考えると犬と付き合う上でストレスになるか、癒しになるかは人の接し方が大きな要素と言えます。
世話の分担や躾など色々な観点から結果は違ってくるでしょう。
ストレスなく犬を飼うには自分たちの理想を押し付けるのではなく、書籍などを参考に犬についての知識を集めておくのがおすすめできます。
犬の世話に疲れる人の特徴
人間の都合で飼育しようとしてしまう人
犬の習性を無視してしまい、人間の都合で飼育しようとすると疲れることが多いです。
これは至る所で見られます。
犬に日本語がわかると思って言い聞かせようとした結果、犬の方は何を求められているの変わらずにイライラして最後は攻撃するケースなどです。
このように人間が自分の考えを優先させても、犬は中々思うような行動をしてくれませんから、最終的には疲れたりイライラが募って虐待している飼い主もあります。
家庭内で意思統一ができない場合
他には家庭内で意思統一ができない場合、早期に犬の世話に疲れる可能性が高いです。
例えば母がきちんと躾けてようとしてるのに父が甘やかして台無しにしてしまうような場合があります。
無駄吠えをなおしたり拾い食いを辞めさせたのに、他の誰かがすっかり元通りにさせてしまうことを繰り返すと、真面目に頑張るのが馬鹿らしくなってしまいがちです。
これは世話にしても同じで、誰かが自分のやり方を押し通そうとしたり、誰かが自分には関係ないとしてふざけ半分に接しているような場合も、疲れやすくなります。
家庭の事情によっても世話の難易度は変わる
家庭の事情によっても世話の難易度は変わるので注意が必要です。
例えばお子さんが小さかったらライフイベントが多く、犬がいると大変に感じます。
お子さんが中学生・高校生くらいだと世話に参加してくれることもありますが、数年後には受験や独立することは考えなくてはなりません。
その後に誰が面倒をみるのかの計画が甘いと、やはり大変です。
他には転勤がある仕事も犬の世話で疲れやすくなります。
犬も環境が変わると精神的な負担を感じるため、引っ越しを機に夜泣きや分離不安などの症状がでることもなくはありません。
理想が高すぎる飼い主
他には理想が高すぎる飼い主も割と早く、犬の世話に疲れてしまいます。
24時間犬に寂しい思いをさせたくないとか、人間のように毎日シャンプーをしてあげたい、3食手作りご飯じゃないとダメと言うようなこだわりが強すぎる飼い主がしばしばいます。
何年も頑張れたら良いのですが、やはり途中で疲れてしまいぞんざいに扱いだすリスクが低くありません。
他の家族に八つ当たりしたり、押し付けようとして家庭内で不和を招くこともあります。
犬飼うのやめたいと思ったら実践してみること
犬の飼育をやめたい理由を明確にすること
まず何が原因で犬の飼育をやめたいのか、明確にすることが大切です。
原因がわかって解決策が見いだせれば、愛犬との良い関係を築くきっかけになるでしょう。
他にはトイレを覚えてくれないような場合もあるでしょう。
躾やトレーニングで苦労されている方の中には独学で頑張ったり、良いトレーナーに出会うことがなく成果が得られなかったケースが珍しくありません。
どれだけ頑張っても成果が得られない、犬が言うことを聞いてくれない時はストレスが大きく、最終的にもう犬と一緒に居たくないと考えることが多いです。
犬の習性や心理面に詳しいトレーナーを探してみる
この場合は特に犬の習性や心理面に詳しく、実績があるトレーナーを探してみるのがおすすめできます。
檻に1時間閉じ込めてトレーニング終了と言うようなタイプは避け、できるだけ飼い主が気を付けたいポイントなどを丁寧に説明してくれるトレーナーを探してみましょう。
後は第三者のサポートを活用しながら、世話を続けると言う方法も検討できます。
近年は散歩・餌やり代行がありますので、例えば飼い主が高齢化して世話を充分にできなくなった場合などで利用してみると良いでしょう。
犬アレルギーが発生した場合は根治は難しいですが、軽減策は幾つかあります。
できるだけ犬と室内を綺麗に保ち、毛やフケの飛散を防ぐなどの対策が可能です。
それでもダメならアレルギーの患者をなるべく隔離することで、消極的ですが何とかなる場合もあります。
里親制度を利用する
上記の対策が奏功しなかったり、転勤・経済的事情や飼い主の病気・事故などで手放さざるを得なくなった時は、里親制度を利用してください。
保健所でも里親探しはしますが、その期間が短いです。
このため民間の団体や専門サイトで里親を探す方が穏やかな解決になる見込みが高いと言えるでしょう。
具体的にはNPO団体に預けるほか、WEBサイトで里親募集を行うことも可能です。
これが難しい状況でも、一応はNPO団体に電話だけでもしてみましょう。
他にはあまり期待はできませんが、近くのトレーナーやペット関係の業者に相談すると、力になってくれるかもしれません。
犬は私たちにいろんなことを教えてくれます
上手に付き合えれば大切な家族として深い絆で結ばれる
犬は人間に色々なことを教えてくれますし、気付くきっかけを与えてくれるかけがえのない存在です。
上手に付き合えたなら大切な家族として、深い絆で結ばれるでしょう。
違った種族でも意思の疎通ができること、言葉がかわせなくても一緒にいるだけで得られる幸せなど、人と犬の間で得られることはそれぞれです。
命を預かるわけですから、その大変さや責任にはしばしば気付かされます。
飼い主がこれ位は良いだろうと思っていたことで、愛犬が命を失うケースも稀ではありません。
吠え癖を放っておいた結果、興奮して玄関から飛び出し轢死してしまった犬もあります。
無暗にノーリードにした結果、大型犬に喧嘩を仕掛けてかみ殺されてしまったケースもあるのです。
そのような極端な場面ではなくても、生き物を育てると言うことの意味をしみじみと考えるきっかけは少なくないでしょう。
自身や家族の内面を知る機会も増える
また自身や家族の内面を知る機会も増えます。
うまく行かないとすぐに諦める自分がいたり、割とイライラしやすかったり、気付くと責任の逃れ方を考えているかもしれません。
しかしそう言う自分に気付いても、変えることはできます。
根気強さが身に付いたり、工夫する楽しさに気付くかもしれません。
一個のことで成功すると、立て続けに無駄吠えが止んだり、色々な場面で待つことができるようになったりと、嬉しい成果は連続しやすくなります。
この一緒に色々な課題を乗り越えて、信頼関係を結んでいく時の特別な感覚は、体験した人にしかわからないでしょう。
まとめ
最後になりましたがやはり、命の大切さについては深く学べる瞬間が訪れます。
飼い主によっては深い後悔があるかもしれません。
20歳を超える大往生で、「今までありがとう」と送り出せた家庭もあるでしょう。
場合によっては離別を受け入れられず、ショックから中々立ち直れない場合もあります。
お子さんにとっても命について学ぶ機会になりますが、大人にも例外ではありません。
このような時に何を感じたのか、どう考えたのかは愛犬と過ごした時間の価値そのままに、人生にとってかけがえのないものになりえるでしょう。
できればその瞬間に後悔のないよう、普段から愛犬との生活を大切にしたいものだと思います。